3/2 【衆】本会議
2024年度予算案と税制改正関連法案が、自民、公明の与党両党などの賛成多数で可決、参院に送付された。憲法の規定により、予算案の年度内成立が確実となった。児童手当の抜本的な拡充をはじめ、能登半島地震の復旧・復興を進めるための財源が盛り込まれている。
公明党の佐藤英道氏が賛成討論に立ち、24年度予算案について、能登半島地震の被災者の暮らしや、なりわいの再建に向けた支援の財源となる予備費が当初から増額された点を評価。さらに、少子化対策や、物価高に負けない賃上げへの環境整備なども盛り込まれた予算案だとして、速やかな成立を求めた。
予算案は公明党の主張を随所に反映。子ども・子育て関連では、児童手当を抜本的に拡充。24年10月分から、所得制限の撤廃や高校生までの支給対象拡大、第3子以降への加算増額を行う。
また、診療、介護、障害福祉サービス等の報酬改定では、医療・福祉現場で働く人の賃上げ実施のための改定率を確保。基本給を底上げするベースアップ(ベア)として24年度に2.5%、25年度に2%の処遇改善につなげるための措置を講じる。保育士や教職員などの処遇改善も行う。
中小企業の賃上げに向けては、価格転嫁が適切に行われているか監視する「下請Gメン」の人員増強などに取り組む。
政府は能登半島地震を受け、1月16日の臨時閣議で昨年末に決めていた24年度予算案を変更し、一般会計総額は112兆5717億円に増額。震災からの復旧・復興費に充てるため、自然災害など不測の事態に備える一般予備費を5000億円から1兆円に倍増した。