「涙」と「笑い」は現代人の特効薬
ストレスを解消
最近、「涙」を流しましたか。また「笑い」ましたか。
「涙」と「笑い」は人間の特権。ストレスの多い現代人にとって、この2つは特効薬でもある。
人間が泣く時、流れる「涙」は、ストレス物質を排出する役割がある。悔しい時や怒った時は交感神経が働き、涙にはナトリウムが多く含まれ、しょっぱい味がする。
一方、うれし涙や悲しい涙は副交感神経が働いて、涙の量が多く薄口になるという。
どちらにしても、感情的な「涙」は体にいいらしい。ということで、感動的な(悲しい)映画をDVDで見て、「ストレス解消!」と思った。
ところが、そのDVDを見る時間がなく、かえってストレスが溜まっている昨今だ。
一方、「笑い」も体にいい。「笑い」の効用として①免疫力を高め、自然治癒力を高める②脳の血流量が増え、活性化する③ストレスを解消―などが確認されている。「笑い」は構えなくても日常生活によくある。わが家の場合は日常が笑える。
高校1年の長女は将来、語学を活かした仕事に就きたいと考えている。
ある時、「お姉ちゃんは2ヵ国語話すことになるんだ。お母さんは何ヵ国語話せる?」と小学5年の次男が妻に問いかけた。
「お母さんは、関西弁と標準語の“2ヶ国語”」と妻(ちなみに妻は大阪出身)。
「じゃあ、お父さんは?」と次男は続ける。
私が答える前に、妻が「お父さんは日本語だけだけど、人の2倍しゃべるの…」。
納得(?)した次男は「僕は普通の人の2倍食べる!」
さらに長女が、その場に居ない長男(高3)を評して「(のんびりしている)お兄ちゃんは人の2分の1のエネルギーで生きてるね」。
自然と皆、笑い出した。吉本興業の漫才ではないが、「笑い」が日常会話に融け込んでいる気がした。
麻生首相は特に必要
今、100年に一度といわれる経済危機の中、国の舵取りは緊張感を強いられる。
だが、緊張の糸が張り詰めたままでは、いい知恵も出てこない。
オバマ大統領も家族と居る時の映像はにこやかだ。麻生首相も、プライベートでは、「大泣き」と「大笑い」をした方が、ストレス解消して知恵が湧くのではないか。
ただし、国会の答弁は真剣勝負で。
(平成21年2月18日付 夕刊フジより転載)