参院選レース これから正念場
春のGⅠ始まり
競馬ファンが熱くなる季節。春のGⅠシリーズが始まった。
ゴールデンウイーク初めの29日。京都競馬場での天皇賞に始まり、昨6日は東京競馬場のNHKマイルカップ。そして20日はオークス。27日はダービーと続く。
国会議員になってからは馬券を買ったことはないが、記者時代に1年間、まじめに(?)競馬に打ち込んだことがある。
私が生まれ育ったのは東京の大田区大森。住んでいたアパートの前が平和島競艇場だった。小学生のころ、メーンスタンドの反対側の岸壁からレースをよく見ていた。近くには大井競馬場。1973年に廃止されたが、大井オートレースもあった。
そんな環境で育ったせいか、子どものころから、テレビの競馬中継を見ていた。小学校4年の授業参観で、クラス代表で読んだ作文のタイトルが「日本ダービー」だった。不良の馬場をトップで駆け抜けたダイシンボルガードのことを書いた。
翌年のダービーでは、タニノムーティエとアローエクスプレスの一騎打ちを、いまだに覚えている。そう考えると、競馬との付きあいは30年以上になる。
その後、ハイセイコーのブームや、2年連続で3冠馬が出たミスターシービー、シンボリルドルフの時代と見てきた。
新婚のころは東京・府中に住んでいた。まだ長男が妻のおなかにいたとき、ダービー観戦に2人で東京競馬場へ行った。4コーナーを回って直線を走り抜ける馬群を目の前で見た。アイネスフウジンが逃げ切り、騎手の中野栄治をたたえる「ナカノ」コールがわき上がった。馬券は妻がビギナーズラックで当て、私はダメだった。
馬の能力はもちろんだが、調教師や騎手の手腕。さらには天候や馬場の状態など、さまざまな要素がレースを左右する。それらのすべてがうまくかみ合って勝利がある。この夏、各党は参院選というレースを控えている。統一地方選が終わり、いよいよ本格化してきた。公明党も統一選は1724人が全員当選。
参院選のスタートとしては、いいダッシュがきれた。
しかし、ダービーもそうだが、4コーナーを回った上り坂の直線が勝負の分かれ目。6月23日の国会会期末が4コーナー。最後の直線で、自民、民主という強い馬を相手に差し切れるか。これからが正念場だ。
(平成19年5月8日付 夕刊フジより転載)