連載93 わが家にも新型インフル襲来
わが家にも新型インフル襲来
うがい、手洗い、気合いで予防!?
わが家にも新型インフルエンザがやってきた。
5日から11日までの1週間に全国で約64万人の患者が病院を受診したという。前の週の33万人から倍増。わが家からもその患者が出てしまった。
小学6年の次男のクラスでインフルエンザによる欠席者が増え、学級閉鎖になったのが6日の火曜日。次男はいたって元気で学級閉鎖を満喫(?)していたが、8日の木曜の夜に突然38.5度の熱が出てきた。
翌日、すぐに病院へ。「はい、インフルエンザです」と診断され、治療薬のリレンザをもらって帰宅。他の家族は、なるべく接触しないようにと、自分の部屋で安静状態に。使ったティッシュなどもビニール袋に入れ、厳重に処分した。
土曜日には熱も下がり、せきの症状だけになった。日曜になると、「腹減ったー」といつものように元気な声が聞こえてきた。
ところが、ホッとしたのもつかの間…。その日曜の朝、大学1年の長男が体調を崩したのだ。次男を診察した医師が「熱が下っても3日程度は感染するので」との注意を受けていたが、やはり感染したのか―。
「はい、インフルエンザです」。医師はあっさり長男に感染を告げた。長男はタミフルを受け取り、ベッドに直行した。
しばらくして、長男も回復したが、「これでワクチン打たなくて済んだね」と笑う兄弟をよそに、感染してない高2の長女は「私は絶対にインフルエンザにかからない」と根拠のない強気発言。これも父親に似たのか。
新型インフルエンザ対策として、19日からワクチン接種が始まった。ただ、ワクチンは供給量が少なく、優先順位が決められている。医療従事者や妊婦、1歳から小学3年までの小児らから優先的に接種される。私も妻も対象外だけに、長女と一緒に「気合い」で頑張るしかない。
国内で初感染の報道が相次いだ5月の大型連休前後は、大変な騒ぎとなった。いざ、自分の家族に感染者が出てみると、これまでの「季節性」とあまり変りがないように感じるが、感染しても医師の指示に従い、冷静な対応が必要だ。
日本はワクチンが足りない上、優先順位をつけながら、自己負担となっている。鳩山内閣もスタートして1カ月余り。危機管理は政治の重要な仕事の一つ。ワクチン接種が厳しいわが夫婦。最近は「手洗い」「うがい」がていねいになったのは言うまでもない。
(平成21年10月21日付 夕刊フジより転載)